古代より、葵の歌が数多く作られています。
歌の中で人々は「葵」の事を「あふひ」と書いています。
何故「あふひ」と言ったのか。
山城国風土記逸文などによって伝えられた賀茂神話が
葵について教えてくれます。
山城国(京都)・洛北あたりは賀茂氏が治めていました。
賀茂氏の玉依姫は、ある日瀬見の小川(賀茂川)で
拾った朱塗りの矢の不思議な力で身ごもり、
男の子(若宮)が生まれます。無事に成人したのを
祝って催した宴で、若宮は父である天神(あまつかみ)の
元に戻ってしまいます。
ある日、再会を強く願った母の夢の中で、
若宮は「葵と桂で飾り、(中略)祭をして
待っていて下さい。」と告げます。
「あふひ」の「ひ」は生命力や神霊を指します。
つまり、「ひ」にめぐり「あふ」ため、縁が語源です。
縁を結ぶ象徴が「葵」です。
人々は、めぐり合う日を願い多くの歌を残しています。
「葵」とは、現代における「人と人」「人と自然」との媒
介でもあると感じています。





